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2013.08.29 10:57|読書メモ
小久保裕紀さんの著書
『一瞬に生きる』を読みました。

これはもう彼の人生のすべてであり、一代記のような内容。
それについて感想云々というのも違うかなと思うので
別の角度からちょっとだけ書いてみます。


DSC_0007_R.jpg

毛筆の直筆サイン。
  達筆でしょっ!



私のイメージとして
プロ野球選手は「本を読まない」という概念があったのですが
小久保さんは違います。

それも深く読む派だということが分かりました。
これはと思う本に出会うと、何度も何度も読み返し
必要とあらば著者を訪ね、熱心にその考え方を学んだりもしています。

野球選手ですから、もちろん野球に生かす部分が大きいのですが
一般の我々からみても参考になる箇所がいくつかありました。

たとえば、ある本の中に書かれていたこんな箇所について。

<人生・仕事の結果=考え方 × 熱意 × 能力>

人生や仕事の成果はこれら三つの要素の掛け算によって得られるものであり
決して足し算ではない。
能力とは才能や知能に言い換えてもよく、多分に先天的な資質。
熱意とは事を成そうとする情熱や努力する心のことで
これは自分の意思によりコントロールできる後天的な要素。

掛け算なので能力があっても熱意に乏しければ良い結果は出ないし
逆に能力がなくても、
人生や仕事に燃えるような情熱であたれば
先天的な才能に恵まれた人よりはるかにいい結果が得られます。

そして最も重要なのが『考え方』
三つの要素の中では一番大切なもので
この考え方次第で人生は決まってしまうと言っても過言ではなく
いわば心のあり方や生きる姿勢、とも言うべきものです。

考え方がマイナスの方向を向いていれば掛け算なのですから
いくら熱意や能力があってもマイナスはマイナス。
それだけでネガティブな成果を招いてしまう。


小久保さんはこのことをプロ野球選手に当てはめて
分かりやすく説明しています。

生まれ持った野球センスがあり、人の何倍も努力する熱意があったとしても
そこに間違った考え方を掛けたのではダメだということですね。

いわばプロとしての心構えというべき部分です、

ファンあってのプロ野球。
球場に足を運んでくれるファン、応援してくれる全国の野球ファンがいなければこの世界は成り立たない。
良いプレーを見せる、最後まで諦めない姿勢で戦う、ファンを喜ばせる
そういった考え方でグラウンドに立つことがまず必要。

そして、「勝つために戦う」のだということ、

「チームは負けても自分はホームランを打ったから満足」ではダメ。
「人を蹴落としてでも上にいく」という言葉を使う人もいるけど、それも正しくない。
考え方としては「蹴落とす」ではなく「抜き去る」
「抜き去る」は自分の実力、相手は関係ありません。

レギュラーの選手に対して怪我をするように祈るのもやめたほうがいい。
「けがで奪ったポジションは自らの怪我で奪われ
実力で取ったポジションはその選手の実力が落ちて奪われる」

という野球界の格言があるそうです。


野球の世界に限らず
人の不幸を願うような人間は人からも恨まれている。
そうではなくて、自分も幸せな気持ちでいて
人の成功も「よかったね」と言える人間であるべき。

同じ成功するなら、周りから祝福される成功を目指すべきだ、と小久保さんは書いています。


実はこれ、ファンである私たちにも当てはまる言葉のような気がします。
応援する大好きな選手が大きな故障により長期離脱したとき・・・
同じく大好きなはずのチームを、素直に応援できなくなってしまうことってありませんか?

私の大好きな選手は、過去にも幾度となくチームから離れる時期がありました。
その都度、チームを応援しながら復帰を待っているのが自分のスタンスです。

でも時には、同じポジションの選手の活躍が素直に喜べなかったり
そんな心の狭い自分が嫌になってしまったり・・・


この本を読んだのはちょうどそんな時期、
小久保さんのような心の持ち方をしたい。
そうして彼の復活を待とう!
少しだけ、そんなふうに考えようと思えた読後でした。


最後に、イチロー選手とのエピソードを紹介しておきます。

イチロー選手は小久保さんの2歳年下
23歳と25歳のときのオールスター出場の際の会話です。

「イチロー、モチベーションが下がることはないの?」

「野球で、ですか?」

「そう、俺、去年ホームラン王が獲れてしまったやろ、
何かパリーグで1番になったことで次の目標がはっきりしないのよ」

「小久保さん、数字を残すために野球やってるんですか?
僕は野球を通じ、胸の奥にある石を磨き上げたいんです」

イチロー選手は自分の右手を胸に当てながら、そう話してくれたそうです。


ダイヤの原石も磨かなければ見た目はただの石ころ。
野球を通して磨くという作業をやり続ける。
自分の魂、心、人間力を磨く、これが彼から教わったこと。

当時3年連続首位打者に向け驀進中だった彼の言葉に
「穴があったら入りたい」という表現がピッタリ当てはまる自分がいた、と回想しています。

このエピソード以降のイチロー選手の活躍は誰もが知るところ。

数年前のオフ、食事をする機会を持ったとき
この時の話をし
「あの時の会話のおかげで目が覚めた、
その後、結果を残すことと同時に人として成長しようと思うようになったよ」と伝えると

「そんなことを覚えているなんて、小久保さん、僕のファンですね。
僕のこと、好きでしょう」と無邪気に笑うイチロー選手。

彼の前人未到の記録の数々も
小久保さんにとっては不思議でも何でもなく、残るべくして残った数字。
その信念の強さを知るからこそ必然であると言い切れるし
今なおチャレンジし続ける生き様に、心から敬意を払いたいということでした。

去年のある日
野球選手がよく行く焼き鳥屋さんで、ある選手の直筆色紙を見つけた小久保さん。

そこにはこんな言葉が記してありました。

「人は必ず障害に出会う、誰もが負けそうになる、そこで頑張れる人間になりたい。
前向きな姿勢で夢を持って歩いていきたい   イチロー」



『人は誰と出会うかで人生が大きく変わります。
私は彼との出会いに感謝します』

小久保裕紀



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